なんちゃって課長日記

社会的入院中の妹を持つきょうだい爺の生活とその周辺

大阪弁護士会館ホール、シンポジウム「取調べ可視化がはじまる−村木厚子さんと考えるこれからの刑事司法−」

ちょっと早めに会場に着くと丁度開場したところで、既にロビーで待っていた数十人の一般参加者の人達とホールに入場。前方半分は 4人がけの折りたたみテーブルにが並んでいて前2列が関係者席、後方半分は階段状に簡易テーブル付きの座席が配置されている。私は運良く前から3列目(一般最前列)の中央よりに席を確保した。ざっと見渡すとテレビやネットで見た事がある人達が何人かいる。そうこうしているうちに、青木さんが一緒に登壇する青砥弁護士と一緒に会場に入って来て、なんと私の目の前の席に座った。で、しばらくすると次は村木さんと江川さんがいらして同じテーブルに並んで座った。左から、江川さん、村木さん、青砥さん、青木さんが並んで私の目の前にいるわけである。更に周防監督も到着して斜め前のテーブルに着かれた。キャパ800の立派なホールなので当然ながら登壇者には控室が用意されているものだと思っていて、関係者席には弁護士会の偉い人やメディアの人が座るものだとばかり思っていただけに、偶然とは云え私なんかがこんな席に座って大丈夫なのかしらと思うくらい緊張と恐縮しつつも、後ろ姿ではありますが有名人達を前に私はすっかり舞い上がってしまいました。始まるまでの間は登壇者、各種団体、メディアの方があちこちで挨拶や名刺交換。やはり一番人気は青木さんである。

定刻通りにシンポジウムは始まり、まずは村木さんのセッション。その次に青木さんのセッションで彼女が取り調べの時の様子を話しているとき、 感情移入したかのように村木さんが「うんうん」と深く頷きながら聴き入っていました。私も話を聞いていてこの二人だけに分かり合えるものがあるんだろうなと感じました。

その後、10分の休憩に入り村木さんも青木さんも様々な団体の人達が挨拶に押し寄せてくる。青砥さんが席を立って二人の間に何もなくなった時、村木さんが青木さんに挨拶したいけれどちょっと躊躇している様子。それでも名刺を持って 恐る恐る青木さんに近付こうとした瞬間、別の方が青木さんに挨拶にこられて空振りしてしまいちょっと残念な表情を見せた村木さん。でも、その後で『今度こそ!』と意を決したように席を詰めて青木さんに声を掛ける。冤罪被害者の後輩と大先輩。時を越えた二つの冤罪事件が出会うはずのなかった二人を結びつけた瞬間だった。それが、私の目の前1メートルの距離もないところで起こっているのである。こんなチャンスは二度とないので二人並んで振り向いた写真を撮らせてもらいたかったのですが、さすがに恐れ多くてお願いできませんでした。