なんちゃって課長日記

社会的入院中の妹を持つきょうだい爺の生活とその周辺

百万円と苦虫女 (2008,日本)


なんばパークスシネマ、スクリーン5で鑑賞。
ラスト、ハッピーエンドを期待したが鈴子(蒼井優)と亮平(森山未來)は互いを見つけられ無かった事にガクッっと来た。リアリティはあるが苦すぎる結末。
弟の拓也(齋藤隆成)が鈴子と同じように理不尽な理由で問題児扱いされ、手紙でその事を打ち明けて初めて鈴子が拓也の痛みを分かち合う、その切なさ。
クレーン撮りで、遠くから姉弟の二人が話しながら夕日の芝生を横切り近づき、そして遠ざかって行く映像は印象的だった。
途中の桃農家の村では、のんびりした田舎の風景とは裏腹に村人達のエゴが渦巻いていて、その中でも朴訥で口下手故に自分も村人達に流されている春夫(ピエール瀧)が集会で鈴子を助けるためにマイクを取り村人達に意見を述べるシーンもグッときます。
ピエール滝はこれまでの出演作に比べると好演してます。たどたどしくも穏やかな優しさがイイ感じです。
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