なんちゃって課長日記

社会的入院中の妹を持つきょうだい児の生活とその周辺

気付くのが遅かった

先に私が気付いていれば、あなたに冷たい顔をさせなくて済んだのに。

そんな都合良く籠が開いてるわけないんだよな。

一瞬だけど

ヘン顔、見てしまった。

2度目のドアが開いて

石になってしまった僕を無視して出て行く事も出来たのに、君はそうしなかった。その一言は嘲笑であり、キスだった。

視線

軽蔑の眼差しでさえ一瞬絡まり合えば心が躍る。

Ka-2000

逃げてばかりの私です。

エレベータ

昔君が僕に隠していたその気持ちを、今は僕が君に隠さなくてはいけない。あの日の君の胸の痛みは、今僕の心を押し潰そうとする。 見届けなくても判る、そのエレベータは僕を残したまま君を乗せては上に行ってしまった。

カステラ

振り向けないのは脇腹を痛めているせい。 だけじゃない。

灰色

手のひらに包まれ、指先で玩ばれ、突き放される。 お帰りなさい、そして長い間おつかれさま。今は僕のそばで眠ればいい。

1九銀

私をいつまでも赦さないでいて欲しい。

心の奥にある扉の鍵。 扉を開いたままなのに、その黒い鍵は陽射しに溶けた。

snow white

プレゼント、届きました。 大切にします。

ケトル

「ごめんなさい」って君に言わせてしまった。君は「ごめんなさい」と言ってはだめです。「ごめんなさい」は僕の言葉だから。

エレベータ

ごめんなさい、死角だったんです。

正面から斧が振り下ろされ、左耳がそぎ落とされる。 その耳が最後に聞いた言葉が頭の中でいつまでも響いている。

古書

左肩に熱が走る。 一瞬遅れて、ダッーン!と衝撃音が来る。 意識が遠くなると同時に、うつ伏せに倒れた。 振り返る事も出来ずに、僕は背中から撃たれた。 僕を撃った君は、喜んでくれているか。 「やった、殺してやった」って笑ってくれているか。 君の憎し…

チョコ饅頭

本当の気持ちを気付かれるのが怖くて、幸福が背中を通り過ぎて行く間、僕はずっとうつむいたままでした。