なんちゃって課長日記

社会的入院中の妹を持つきょうだい爺の生活とその周辺

書道ガールズ!! わたしたちの甲子園 (2010,日本)


なんばパークスシネマ、スクリーン2で鑑賞。
年間ベスト候補作品です。
文系スポコンものだと思っていたいですが、不況と少子高齢化シャッター通りとなった商店街、倒産、母子家庭、いじめ問題と社会派映画でした。
倒産した高田製紙の社長(織本順吉)が不良在庫になってしまった自分で漉いた高級半紙を、慟哭しながらドラム缶で焼くシーンは物を作る仕事の人間としてかなり堪えました。
後半はキーワードとなる『再生』の書にまるで引き込まれていくような展開で、クライマックスの書道パフォーマンス甲子園は、舞台となった地方都市だけではなくかつての輝きを亡くした日本と日本人への応援であり、若い世代の人々の未来と可能性を観せてくれます。
成海璃子山下リオ高畑充希小島藤子桜庭ななみ、主人公格の5人それぞれのサイドストーリーも手堅く、それがメインストーリーに見事に集約されてくあたりのシナリオも素晴らしいです。
パブで働く山下リオがもう大人の顔をしていたのには驚きましたが、逆に高校の制服を着ている彼女は中学生くらいに見えました。(実年齢は17歳)
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