なんちゃって課長日記

社会的入院中の妹を持つきょうだい爺の生活とその周辺

一期一会.介護.転倒.高齢男性を助ける

妹の面会に向かう電車で座っていると、弥刀から親子と思しき高齢男性と中年女性が乗って来て私の向かいに座った。先に男性の方が乗り込み席に着いたのだが、脚取りがおぼつかない様子だった。後から畳んだ車椅子と大きなボストンバッグを持った女性がその男性の隣に座った。
駅員によるスロープ等の車椅子介助を受けていないこと、まだ真新しい車椅子である事、車内での車椅子の取り回しの手際の悪さから彼女の車椅子介護経験がまだ浅い事を感じ取る。

私が俊徳道に近づくと、彼女も立ち上がって降りる準備を始めたので、「良かったら、荷物と車椅子を先に降ろしましょうか?」と彼女に声かけするが「ありがとうございます、でも訓練してますから大丈夫です」と明るく応えてくれた。 なので私は男性がホームに降りて車椅子に座るまで背後から見守る事にした。

ドアが開き彼女が降りて車椅子を準備している最中に男性もホームに降りるが、そのまま前のめりに突進歩行になる。私はある程度予測はしていたので、転倒する前に後ろから彼の両脇を抱え上げた。心の中で『ナイスキャッチ!』と叫ぶ。彼を車椅子に座らせて、エレベータに向かう二人とは別れる。

転倒を一つ防げた、今日はいい日だ。