なんちゃって課長日記

社会的入院中の妹を持つきょうだい爺の生活とその周辺

認知症.一期一会.スタバで出会った高齢女性

夕食後、コーヒーを飲みにスターバックス リノアス八尾店に入る。レジで会計していると一人の高齢女性が私の真横に来て黙って店員さんをじっと見ている。「次にお聞きしますから、そちらでお待ちください」と店員は私の後ろに並ぶよう促すと、その女性は連れの方と思われる同年代くらいの男性のいるテーブルの方に黙ったまま行ってしまった。その女性に不穏な雰囲気を感じながらも、お連れさんがいるなら大丈夫だと思い、私は自分の席でコーヒーを啜りながら本を開く。

20分ほどして店を出ようと振り返ると、その高齢女性が若い女性客と店員さんから話を聞かれていた。聞くとはなしに聞こえて来たのは、お金は持っていない、どこから来たのかわからない、自分の名前は知らない。
私は彼女の連れだと思っていた男性が居たテーブルに目をやると、そこには別の中年の女性客が座っていた。
しまった、もっと注意を払うべきだったと反省する。

でも、突然降り出した冷たいゲリラ豪雨に濡れなくて良かった。安全で暖かい場所にいて良かった。親切な人たちに保護してもらえて良かった。怪我もなく元気そうで良かった。二月の寒い夜空の下を力尽きて倒れてしまうまで徘徊していなくて良かった。生きていてくれて良かった。

本当に良かった。